皆さま、こんにちは。

高校2年生になる春休み、私は親友のなおちゃんと宝塚歌劇を観に行きました。
なおちゃんのご親戚のつてで前から4列目のど真ん中の席を手配していただき、神戸の父の親友宅をホテルに泊まりがけで観に行きました。私の人生が変わった日です。

それまで宝塚は婦人会の関係で母に連れられて観に行ったのが1回、ポートピア博覧会でショーを観たのが1回、あとは土曜日の夕方「花の指定席」だったかな、テレビ番組でちょこっと観たことがあるようなもので、殆ど知識はなかったのですが、あの時に観た舞台、星組の「レビュー交響楽」で私の心は撃たれてしまいました。
そこから寝ても覚めても宝塚、宝塚。あの舞台に立ちたい、あんなドレスを着てみたい、歌ってみたい!私の歌の原点ですね。

観劇の時に主題歌集を買って帰り、家で弾き歌いをする毎日です。歌は嫌いではなかったので、ピアノの練習の前に必ず何十分か宝塚なりきり歌のレッスンをしていました。当時はまだ声楽の先生に就いていなかったので、全くの自己流でしたが、真似をすることはできました。専ら娘役ですが。

歌劇、グラフ、主題歌集など地方にいても手に入る書籍類は何でも購入していましたね。少ないお小遣いから工面して数ヶ月に1度聖地宝塚を訪れることが、阪急電車のえんじ色に乗ることが、どれほどの喜びだったことか。今と違ってパソコンもスマホもない時代、チケット発売日に並べるわけもなく、阪急交通公社でチケットの手配をするしかなかったんです。そのチケットを握りしめ田舎から梅田駅に着いたときの阪急百貨店前のきらびやかな天井、ショーウインドウには圧倒されるばかり。観劇後には主題歌集やパンフレット片手に私もいつかあの舞台に立つと夢見ていたものです。

そうして持ち帰った主題歌集で役になりきり、それっぽい発声で台詞も歌も練習していました。実はこれがとても大事だったような気がします。

真似ぶこそ学ぶです。

もちろん歌としての発声はどうか分かりませんが、その後大学受験のため声楽のレッスンにスッと入れたのはこのお陰だと今でも思っています。

今日はこの辺で・・・つづく